【社労士解説】雇用保険に遡って加入できる|さかのぼらないと数十万の損にもなる!
- 会社がうっかり加入忘れ
- 会社が故意に加入手続きしない
こんなときは、ほとんどの人が雇用保険に遡って加入できます。
故意なんてのは論外ですが、ホワイト企業であってもついうっかり加入漏れの可能性はあります。大事なのはその後の対応です。
もし担当者に『これから加入で大丈夫?』と言われても、遡って手続きしてもらいましょう。
雇用保険は負担額のわりかなりコスパのいい制度です。いざ失業、育児・介護休業をするときに損失が数十万にも及ぶ可能性があります。
なかには無知識に付け込んで、アルバイトやパートは雇用保険に加入させないブラック企業も見受けられます。
いざという時の為に、雇用保険のルールや加入状況の確認方法を理解しておきましょう。
この記事では、雇用保険の加入条件や遡って対応してもう方法を解説していきます。
雇用保険はコスパが良いから遡ってでも加入しておこう!

※雇用保険の加入条件を知っている人は、目次で【遡りの解説】まで飛べます
雇用保険【さかのぼる方法】
- 遅延理由書の提出(会社)
- 遡って保険料控除(本人&会社)
労働者であるあなたは遡った分の保険料を会社で控除してもらうだけです。
最大2年でもそこまで大きな額にはならないよ

会社に『依頼』
本来の加入手続き同様に対応してもらえれば問題ありません。
これは、基本手当(失業給付)の給付対象かを判断するための期間と一緒になります。
かりに退職と同時に未加入だったことに気づいても、ちゃんと2年間遡れるので失業給付を受給できます。
もし会社に遡れないと説明されたら、具体的な理由を確認しましょう。
遅延理由書を出せばハローワークからも厳しく言われることもないので、会社にとって別の問題が含んでいる可能性があります。
クリーナな会社であれば何ら問題なく遡ってくれるはず!

『専門機関』へ相談
万が一、会社がまったく対応してくれない場合は公的機関に相談しましょう。
どちらでも構いませんが、雇用保険の専門機関はハローワークになります。
遡って加入手続きしてくれない場合は、ブラック企業と言わざる得ないので他の労働トラブルも含んでる可能性があります。
そんなときは労働トラブルのプロに相談することで、問題を早期に解決をできるので公的機関と併せて検討してみましょう。
数百万単位の労務トラブルは意外と多い!

アルバイト・パートこそ【加入すべき】
アルバイトやパートの場合、正社員と違い収入面で不安定になるリスクが高くなります。
そもそも、雇用保険の目的は雇用の安定です。
手取りを減らしたくない思いで加入を避ける人もいますが、雇用保険はいざというときに入っていて良かったと思えるケースがたくさんあります。
- 雇用期間が31日以上
- 期間の定めがない雇用
- 週20時間以上の労働時間
雇用保険の加入条件を満たすアルバイトやパートの人は多くいます。雇用保険は収入関係なく補助してくれる制度もあるので加入すべきです。
アルバイト・パートの収入なら雇用保険料の負担は数百円程度!

雇用保険の『給付』
収入が不安定になりがちなアルバイトやパートこそ雇用保険の制度は必要です。
- 基本手当(失業給付)
- 育児休業給付
- 介護休業給付
アルバイト・パートの場合は保障面では安定しないことが多いので負担も大きいです。
- 病気
- 交通事故
- 思わぬ妊娠
急に休職するケースは、誰にでも起きる可能性があります。
そのとき雇用保険にちゃんと加入できていなかったと後悔しても遅いです。
自分の働く時間が加入条件を満たしているか確認をして、遡る必要があるならしっかりさかのぼって加入しておきましょう。
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キャリアアップ『支援』
アルバイトや契約社員からキャリアアップを目指す場合にも、雇用保険の制度がサポートしてくれます。
雇用保険ではコスパという表現では足りないくらい手厚いサポートで、資格予備校の講座や専門学校の費用を一部負担してくれます。
- 一般教育訓練給付金
- 特定一般教育訓練給付金
- 専門実践教育訓練給付金
教育訓練給付を受給するためには1~3年の支給要件期間が必要です。(雇用保険で条件を満たした月)
本来加入できるのにしていなかった期間を軽く見ていると、いざという時に条件を満たしていないってことになります。
たった数百円~1,000円程度の雇用保険料で、年間40万円(2年制の場合80万円)の学費を負担してくれます。(専門学校の場合)
給与額に関係なく平等に受給できるので、アルバイトやパートの方ほど恩恵受けることができます。
だから絶対に遡っといた方がいい!

ちなみに筆者の妻は実際に教育訓練給付金を活用して、准看護師になりました。
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