【適応障害かも?】退職するなら傷病手当金を申請して辞める!長期的な余裕が生まれる!
- 適応障害かもしれない
- 退職したいくらいシンドイ
- 休職や退職して気持ちを落ち着かせたい
社労士のしゅん太郎と申します。
心身の不調により『適応障害』と診断される人が増えています。
長年、700名以上の社員対応しているのでなかには適応障害の対応もしてきました。その経験をもとに言わせてもらうと、適応障害と診断された場合!
なかには適応障害と診断される症状にもかかわらず、つらさが優先して後先考えずに退職するかたもいることでしょう。
そんなときは周りに相談して、ぜひ傷病手当金を活用して心のゆとりをとり戻してください。
この記事では、適応障害と診断された方に向けて傷病手当の知識や対応&退職後の申請方法まで解説していきます。
- 諸病手当の知識
- 適応障害になったときの対応
- 退職後の傷病手当の申請方法
- 快調した場合はその後の失業手当
傷病手当は長期的な金銭的サポートがあるから気持ちにも余裕が生まれるよ!
適応障害で傷病手当
まずは、精神的な不調による適応障害と傷病手当金の結びつけから解説していきます。
なにかにつけてハラスメントと指摘される世の中なので、きづかないうちに精神的に疲弊していることがあります。
筆者の実務上も、適応障害の対応が増えてきているのが現状です。
適応障害は誰しもがなりうる現代病です!
適応障害『とは?』
ストレスにより、精神的にツライ状況になり日常生活へ影響がでることがあります。
- 不眠やめまい
- 感情的になる
- 情緒不安定になる
- 当たり前にできてたことができない
ひどくなると、その後にうつ病・統合失調症など別の診断をされることもあります。
ストレスが自覚できるほど症状にでたときは、まずはクリニックを受診するようにしましょう。
適応障害の診断された時点で、無理せず休職または退職という選択をすることで自身の心のケアをすることが大切です。
そのときに、生活費など金銭面での負担や不安を軽減させてくれるのが健康保険の『傷病手当金』になります。
毎月払う健康保険料が役に立つとき!
傷病手当金の『保障』
健康的な人には無縁ですが、病気療養する人にとって傷病手当金はかなりありがたい制度です。
適応障害が傷病手当金の対象であることを知らない人は意外と多いです。知っていると知らないとでは、無理して働くなど症状が悪化することも考えられます。
適応障害にもっとも必要な『休養』を安心して受けるための制度が傷病手当金です。
- 給与の約2/3が支給される
- 例 給与30万円の場合
30×2/3=20万円
- 例 給与30万円の場合
- 最長1年6ヵ月の保障
もう少し細かな計算をしますが、最長1年6ヵ月のあいだ2/3の給与を保障してくれます。
仕事を休めない、退職したら生活できないといった不安を解消させてくれる手厚い制度です。適応障害と診断された場合は、迷わず活用してください。
『そんな制度があるんだ』『適応障害でも傷病手当使えるの?』と意外と知らない人も多いので、身近に苦しんでいる人がいるのならアドバイスしてあげましょう。
適応障害になるほどツライ状況だと考える余裕もない人も多いです!
適応障害から傷病手当申請までの流れ
続いて、適応障害と診断されたときの傷病手当金の申請までを解説していきます。
傷病手当金の申請自体はいたってシンプルです。
知ってればスムーズに手続きが進むよ!
医師の診断
精神的な不調にたいして、まずは医師の診断が必要です。
メンタルクリニックを受診することに抵抗がある人もいるかもしれませんが、適応障害はけっして恥ずかしいことではありません。(非常に増えている)
- クリニックを受診
- 診断書を書いてもらう
- 会社に提出と休職の相談
筆者も社労士資格の受験中に滅入って受診した経験ありますが、風邪で受診するのとなんら変わりません。(だいぶ敷居は下がっています)
心のケアを最優先にまずは気軽に相談する気持ちで受診!
休職の相談
医師から適応障害の診断を受けたら、会社へすぐに相談をしましょう。適応障害の状態で、仕事は過度なストレスとなります。(症状が悪化してうつ病の可能性)
医師の診断をもとに、まずは1カ月ほど休養して気持ちをリフレッシュさせましょう。
傷病手当金があることで、生活費を気にせず休養することができます。
適応障害でも働かせようとする会社なら、初回の申請が済んだら退職を勧めます。体調が回復しても、そんな会社にいればまた適応障害か最悪の場合は症状が悪化します。このあと説明する退職後の条件をクリアしていれば、傷病手当をフル活用して転職活動も1つの選択肢です。
傷病手当の申請
適応障害と診断されたあとは、むずかしいことなく傷病手当金の申請まで進めます。
- 傷病手当申請書を記入
- 医師に労務不能期間を証明してもらう
- 会社に休職期間の給与状況を証明してもらう
本人・医師・会社の三者が記入すべき欄があるので、全てを書いたら管主する健康保険組合に提出するだけです。
『本人が記入→医師が証明→会社が証明』の流れが一般的なので、そのまま会社が提出するのがスムーズでしょう。
通院するついでに医師に証明してもらのがスムーズです!
会社が取り合ってくれない、担当者に知識がない場合は、問合せフォームから当ブログに相談も可能なんでいつでもどうぞ!メールでよかったら社労士として回答します(もちろん無料)
傷病手当【退職後の受給条件】
次に適応障害になり、これ以上この会社で働くことができないと判断した場合です。
そこで気になるのが、退職後も傷病手当の対象になるかどうかですが可能です。
- 退職日以前に1年以上の被保険者期間
- 在職中に傷病手当の条件を満たしているか
- 退職日に勤務していないこと
ただし、最低限の条件があるのでその点を解説していきます。
退職前のちょっとした行動でその後の休養に大きな差がでるよ!
被保険者期間が1年以上
退職後も傷病手当を受給したい場合は1年以上の社会保険加入期間が必要となります。
社会保険料のうち健康保険を1年以上継続して加入していれば、退職後も傷病手当金を受給すことができます。
もし条件を満たしていないのであれば、無理に退職せずに1年継続するまで休職するようにしましょう。
短期間での繰り返し受給はできない!
在職中に条件クリア
唯一といっていいくらいの絶対条件があります。
はっきりいって、メンタルに負荷がかかるほどの条件はありません。退職後も継続して傷病手当を受給する
有給が消化できない
正確には有給休暇を消化している期間は、傷病手当の申請対象外となります。
傷病手当は、給与を支給等があると調整が入るため不必要に有給を消化しないように注意してください。
金額でいえば実働時間を勤務したことになる有給の方がもらえるので、時効消滅するなら使っておいた方がいいでしょう。(有給は付与されてから2年で消滅)
退職かつ有給がたまっているんのであれば消化を優先しましょう。
傷病手当の待期期間3日間は有給使ってOK!
退職日は出勤NG
もちろんあいさつ程度は問題ありませんが、給与が発生するような勤務はNGです。
実務をしている身としてもいまいち理解できませんが、退職後も傷病手当を受給するためには退職日だけは勤務してはいけないことになっています。
退職後の申請方法
傷病手当は退職後も申請が可能です。
適応障害と診断されるはずなのに、受診せず退職する人がいます。(これは非常にもったいない)
すぐに転職活動ができる体調であればいいですが、しばらく休養するのであれば確実に退職前に傷病手当を申請しておきましょう。
適応障害による【労務トラブル】
休職期間
就業規則により、休職期間をもうけている会社がほとんどです。
社員思いの会社であれば6カ月以上の期間を設けているところもありますが、休職する前に就業規則を確認しておきましょう。
問題なのは休職期間を過ぎても体調の回復が見込めない場合は、退職を選択しなければならい可能性がでてきます。
会社によっては休職期間を延ばしてくれる可能性もあるので、期限が近づいてきたら相談してみましょう。
余計なストレスにならないように余裕を持った相談も大切!