【社労士が解説】失敗しない退職代行の選び方!トラブルにならない準備も大切!
- 強い引き止めがあった
- 労働環境がいいかげん
- 精神的に嫌な上司で言えない
ども、社労士のしゅん太郎です。
退職したいけど、精神的につらくて言えない、、、パワハラ上司でやめさせてくれない。
退職代行サービスを利用する理由は人それぞれですが、退職には法律や就業規則がからむので、いい加減な退職代行会社に依頼するとトラブルになりかねません。
この記事では、社労士歴15年の経験をもとに失敗しにくい退職代行の使い方&選ぶ方を解説していきます。
退職代行の違いなんかも解説していくよ!
退職に対する度合いで選び方も変わってくるよ!
退職代行の【選び方】
まずは、退職代行の失敗しにくい選び方から解説していきます。
大事なポイントはコチラ
- 経営母体はどうか?
- 料金プランは良心的か?
- アフターフォローがあるか?
『退職代行』、なんだかUber Eats感覚でやめれそなイメージがですが、いい加減に選ぶと失敗しかねません。
退職代行の違いや注意点を簡単に把握しておこう!
経営は民間?弁護士?
退職代行もだいぶ認知されだしましたが、そのぶん注意しなければいけません。
あなたが退職代行にどの程度のことを求めるのか把握してから依頼しましょう。
退職を伝える | 交渉 | 裁判 | |
---|---|---|---|
民間企業 | |||
労働組合 | |||
弁護士 |
なかには個人事業主レベルの退職代行もあります。民間がダメなわけではありませんが、対応力も限られる上に会社とのトラブルにもなりかねないのでしっかり選びましょう。
民間企業
退職代行の割合としては、民間企業が大半となります。
責任の度合いもなく『言いづらい』程度であれば、民間企業の退職代行でも問題ありません。
ですが、民間企業の場合はやれることが限られるので、あなたと会社側でトラブルが起きている状態の退職だと対応しきれません。(交渉まで認められていない)
労働組合
不満や疑問がありつつの退職なら労働組合型の退職代行会社に相談してみましょう。
退職意思を伝える民間系よりも、一歩踏み込んだ労働の対価に対する交渉も可能です。
大半の会社なら、『労働組合』と聞くだけで下手な対応はしないのでしっかり話を聞いてくれるでしょう。
弁護士
長期にわたっての労務トラブルを含んでいそうなら、最初から弁護士や社労士への退職代行がおすすめです。
弁護士や社労士なら、退職代行はついでで労務トラブルに100%注力して対応してくれます。
退職以外の目的があるなら、労働組合・弁護士(社労士含む)への依頼をおすすめします。
ただ辞めたいか、何かを解決したいかで退職代行の選び方も変わってくるよ!
上手く有給消化しつつ退職したいなら別記事でどうぞ
良心的なサービスか?
まず、退職代行の相場は20,000円後半~となっています。
- 2万円代と相場か
- 追加料金はないか
- 返金保証してくれるか
せっかく依頼したのに退職できなかったなんてオチもなくはないです。
民間企業の退職代行の場合、前述したようにあくまで意思を伝えることしかできません。
相場と追加料金
退職代行は2万円代なので、そこまで高額ではありません。
ですが、退職代行に求める内容によっては追加料金が発生する可能性があるので事前に確認しておきましょう。
返金保証があるか
退職の話がすんなり進まない可能性もあります。その場合は、返金保証があるのかしっかり確認しておきましょう。
かりにあなたと会社側でトラブルが発展していくと、法律を駆使した対応が必要となります。そうなれば、民間企業の退職代行では全くもって対応できません。
民間企業に依頼する場合でも、弁護士が監修している会社もありますが、どのようなアフターフォローがあるのかも確認が必要です。
退職したい気持ちが先行して損しないように注意!
フォロー体制
退職には多くの要素が含まれます。
仕事の引継ぎ・公的手続き・有給申請・貸与物の返却と退職は気軽ではありません。
ともなれば当然、退職代行会社も依頼者に確認すべき事項はそれなりにあるので、ヒアリングからアフターフォローまでの対応も確認しておきましょう。
- ヒアリング
- カウンセリング
- 離職票等の催促
- 退職後の転職支援
- 損害賠償へのフォロー
損害賠償はよほどのトラブルを抱えた退職でなければ考えにくいですが、弁護士紹介も可能であるかは安心材料になります。
労働組合・社労士・弁護士が身近に感じられる会社が安心!
退職代行の【デメリット】
次に、退職代行のデメリットについて解説していきます。
- スッキリ感に欠ける
- それなりの費用がかかる
- 離職票等の手続き遅れの可能性
メンタル面と手続きに影響するかな!
申し訳なさが尾を引く
当然の話ですが、退職代行に依頼すると『スッキリ感』を得られません。
どこかモヤモヤした気持ちで退職することになります。
- 罪悪感を感じる
- いい加減な人間と思われそう
- お世話になった人にあいさつ出来ない
手軽に辞められるのが退職代行の最大のメリットですが、その副作用が当事者である自分自身がその場にいないことです。
とくに良くしてもらった人がいた場合は、あなたの性格によっては長期的に申し訳なさを感じることになるかもしれません。
できるなら退職する前にあいさつしておくとモヤモヤも軽減するかもです!
ある程度の費用は覚悟
いやいや罪悪感もないくらいいい加減な会社ってケースもありますが、費用を退職代行を依頼する側が支払うことがになります。
求めるものが多ければ民間の退職代行では対応しきれず費用負担も増えるので、まずは自分がどの程度を求めるのか事前に整理しておきましょう。
15年ほど社労士として働いてますが、メールも退職代行もどっちもどっちだと感じます。むしろ本人と直接やりとりが出来る分、個人的にはメールの方がありがたいです。
メールなら意思をつたえられるって人なら、わざわざ退職代行に費用払ってまで辞める必要はないかもしれません。
退職処理担当は代行よりもメールの方がまだ助かるって人もいるよ!
公的書類の遅れ
退職する場合、総務部では今後に必要な手続きをしています。
- 離職票の作成
- 源泉徴収票の作成
- 住民税の異動届提出
- 社会保険の喪失証明書の発行
これらはあなたにとって重要な書類や手続きなので、総務部でもすみやかに対応します。
ですが、退職対応をする会社側からしたらあなたへの心証は悪くする担当もるかもしれません。その結果、公的書類対応が後回しにされる可能性があります。
『いいかげんなやつにはいいかげんでいい』(そんな会社だから社員に退職代行を利用されてしまうんですが、、、)
いつまでに対応してもらえるか確認、催促の連絡などが可能な退職代行に依頼することで、ムダな遅れを防止できるので事前に確認しておきましょう。
手続きに不安があるなら労働組合・弁護士レベルが安心!
『いい加減だ』という気持ちになるかもしれませんが、イレギュラーなケースのときほど速やかに手続きを進めましょう。
思わぬトラブルに発展しかねないので注意です。
そもそも、退職代行を利用するほどの理由が会社にもあるはずです。今後利用されないためにも、どんなところに問題があったのか社内環境を見直しましょう。
ダメもとでも、その社員に退職代行を利用した理由をメールで問い合わせるのもいいでしょう。
退職代行を【依頼の準備】
退職代行を利用する人は増えています。
ですがモヤモヤした形で退職するので、多少でも軽減できるように事前に準備することをおすすめします。
- 残業代や未払い分がないか
- 引継ぎ資料をまとめておく
- 私物を事前に持ち帰る
- 会社貸与品をしっかり返す
あなた&会社双方にとって重要になってくるよ!
サービス残業がないか
退職代行を利用するということは、なにかしらの不満があるケースが多いです。
- 未払給料
- サービス残業
- 拘束時間が長い
未払給料やサービス残業は実際に働いていれば気づく部分ですが、拘束時間が長い場合は最低賃金を下回っていないか確認しておきましょう。
もし違反の可能性がある場合は、会社側と交渉が可能な退職代行サービスに依頼する必要があります。
もし会社側の問題が大きいなら不満を不満のままで終わらす必要はなし!
引継ぎ資料を作っておく
前述したように、退職代行でやめることはモヤモヤします。
最大の理由は、仕事の引継ぎがほぼできないからです。
少しでも罪悪感を軽減させるためにも簡単な引継ぎマニュアルを作っておきましょう。
- 何がどこにある
- 日々のルーティン業務
- 注意すべきスポット業務
最低限のマニュアルを残しておくだけで、しっかりしている部分から同情の目で見てくれる人もでてくるでしょう。(なぜなら退職代行を使う理由は、会社側にも問題があるので)
引継ぎマニュアルはとても重要で価値があります!
私物を少しづつ持ち帰る
勤続年数が長いと私物や制服などロッカーにたまっているかたもいるでしょう。
退職代行を利用する以上、『会社側に私物を送り返して』は頼みずらいので事前に持ち帰るようにしておきましょう。
まわりは意外と敏感なので、私物整理しているだけでも違和感を感じます。『もう無理だ』という衝動的な気持ちでない限り、余裕をもった行動が必要です。
衝動的な場合も一旦冷静になることも大切!
会社貸与品を事前に返す
場合によっては、無断欠勤扱いとされ、就業規則により懲戒解雇扱いになる可能性がないわけではありません。
- 社員証
- 保険証
- 携帯電話、パソコン
- 制服等
退職後に依頼すべきこともあるので、筋を通すためにも必ず返還しましょう。
送るのが手間な場合、最終日に全ておいて帰るのが得策です。
いい加減にしてはいけない部分だね!
退職代行で失敗しない【まとめ】
以上、実務経験者からみた退職代行の失敗しない選び方解説でした。
退職代行を利用することは、人によってはいいかげんに受け取られるかもしれませんが、けっして社員側だけの問題ではありません。
もちろん社員側に問題があるケースもありますが、人事側は会社に問題があると受け止めて、社内風土の改善につなげていきましょう。
- 退職代行は3分類ある
- ただ辞めたいだけなら民間
- トラブル交渉なら労組か弁護士
- 離職票などいつまでに届くのか確認
- 引継ぎ情報はわかりやすくまとめておく
精神的・生理的に無理な上司に退職と伝えられない、相談しても辞めさせてくれないといった事情があるときは退職代行の検討をしてみましょう。
楽だからではなく代弁者として利用するのは全然アリな選択!
適応障害なるくらいツライなら傷病手当を申請して退職!