(※更新日 2020/06/13)
こんにちは、社労士しゅん太郎です。
社会保険に携わり10年ですが、保険は日々様変わりするので勉強が欠かせません。
ところで、あなたは社会保険をしっかり理解して、民間の医療保険に加入していますか?
実は、生涯通して払う医療保険料などは住宅に関わる費用の次に多く払うもの‼
- 30代で医療保険を検討中の人
- 30代で老後貯蓄を検討中の人
- 30代で資産形成を検討中の人
保険に入ることは生活の安心に繋がります。
しかし、損はしないようにしっかり社会保険も理解していきましょう。
民間保険のプロであるファイナンシャルプランナーに相談することは大事です。
しかしその前に、社労士が医療保険の基礎となる社会保険について解説していきます‼
もちろん、20代の人にも参考になるので読み進めてみてください。
30代の社会保険の保障はどのくらいある?
民間の医療保険は、お金を掛ければ手厚い保障になります。
だけど、それで家計が圧迫されたら本末転倒です。
まず、社会保険の保障がどのくらいのサポートをしてくれるか知っておきましょう。
なんてことにもなりかねません。
社会保険
- 傷病手当金*
- 高額療養費
- 出産育児一時金
- 障害年金・手当金
- 遺族年金
*傷病手当金は自営業の人は対象外になります
労働保険*
- 失業給付
- 育児・介護休業給付
- 労災補償(仕事中のケガ)
*労働保険は自営業の人は対象外になります
ざっと、保障額が手厚いものを対象に挙げました。
- 病気やケガに対する保障
- 障害に対する保障
- 死亡に対する保障
保険を検討するときに、民間の商品を軸にしがちでは?
すでに、生活から死亡まで網羅的に社会保険が保障をしてくれています。
30代は社会保険でいくら保障される?
社会保険から一体いくらも保障されるのか見ていきましょう。
収入減のカバーや万が一のときの年金があります。
それだけでは生きていけるほどの保障ではないですが、かなり助かる額です。
その額を知っていると知らないとでは、民間の医療保険に払う額も大きく変わってきます。
社会保険から保障される額を知ることで、どの程度の医療保険に加入すればいいのかが見えてくるはずです。
30代の病気やケガには社会保険の保障の1つ!傷病手当金!
まず、社会保険の保障の中でも比較的身近な存在が【傷病手当金】です。
1日~3日は待期期間として社会保険の保障外です。
(※連続した3日間)
よくCMなんかで入院1日目から保障といったフレーズを聞くかと思います。
3日間有給を消化すれば、社会保険の保障から傷病手当金が給料のカバーをしてくれるのです。
それほどの病気やケガであれば、よほどのケースでない限り起こりえません。
そんな時の為に備えて医療保険に加入するのですが、傷病手当金の保障をしることで選ぶ商品がより選びやすくなります。
それに、給料の2/3が1年6か月も社会保険から保障されるのなら貯蓄でなんとかなるという人もいるかもしれません。
そうはいかないにしても、収入的な観点だけで考えれば、残りの1/3程度を医療保険で保障できれば、1年6カ月間はこれまでと変わらない給料を維持できるということです。
とはいっても、入院費用なんかも掛かるし社会保険の保障だけでは心もとない。
医療保険を選ぶポイント
- 給料の3分の1
- 入院費用
この2つを意識して、医療保険を選びましょう。
社会保険はそれなりに保障してくれています。
「こんな保障もつけましょう」なんていう勧めに惑わされないように‼
30代は手術をしても社会保険で8万程度で済むように保障!
30代の平均年収程度であれば、万が一の手術費用は社会保険の保障してくれます。
それ以上の費用は、社会保険が全て保障してくれるのです。
平均収入以下だった場合は、さらに社会保険からの保障で手術に対する費用は抑えることができます。
手術の時期が決まっている場合は、事前に社会保険の【限度額摘要認定証】を申請しておくと自己負担額だけです。
しかし、事後手続きだといったん全額負担して、後日返金となるので一時的に大きな出費が発生するので注意しましょう。
30代で障害・死亡した場合の社会保険の保障は?
医療保険を考えるときに、病気やケガの先も考えなければなりません。
病気やケガの結果、障害が残ったり死亡することも起こりえます。
その他にも、老後に備える貯蓄性のある個人年金保険なども考えていったら、あれよこれよと月々1万2万と膨れ上がっていくでしょう。
私も、死亡時の保障は結構手厚くしています。
ですが、社会保険や国民年金を払っていることで障害年金・一時金や遺族年金があることを忘れないでください。
ちなみに私は現在、死亡保険として亡くなった日から60歳まで月々8万円貰えるように設定しています。
30代で死亡したときの社会保険の保障!遺族年金はいくら?
医療保険を考えるさいに、亡くなったときのリスクも考慮した保険の検討が必要です。
社会保険の保障である遺族年金があることを踏まえた、死亡保険の商品を選ぶ必要があります。
私は、マイホームを購入時の費用に合わせて、妻が専門学校に入学したので貯蓄が大幅に減少中、、、(ちなみに妻は同い年の30代)
ということもあり、現在は死亡保険は結構手厚い額で契約しています。
遺族年金の例
夫が死亡した場合
死亡時までの平均月収30万円
遺族基礎年金
- 妻(1子) 年間約100万円
- 妻(2子) 年間約120万円
- 妻(3子) 年間約133万円
遺族厚生年金*1
- 妻*2 年間約37万円*3
*1:遺族厚生年金は会社員と公務員
*2:子の数は関係ない分長期間貰える
*3:遺族厚生年金は生涯貰える
平均的な収入で子供が1人であっても、約150万円は年金として貰えることも踏まえると死亡保険の額も自ずとどれくらい必要か分かってきますね。
かりに、奥さんが共働きで収入が高ければ、そこまで手厚い死亡保険はいらないかもしれません。
遺族年金は多少複雑なので、具体的な内容は別記事で紹介しています。
https://syuntaroo911.com/izoku-nenkin
30代の障害!社会保険からの保障年金や一時金はいくら?
ケガや病気の結果、障害が残ってしまった場合には、症状の度合いによって年金として障害年金を貰うことができます。
障害年金の例
障害基礎年金の額
- 1級 年間約97万円(加算額)*1
- 2級 年間約80万円(加算額)*1
*1:1子、2子につき年間約22万円
3子~年約8万円の加算
障害厚生年金の額*2
障害時までの平均年収30万円
- 1級 年間約84万円*3
- 2級 年間約70万円*3
- 3級 年間約58万円*4
*2:会社員と公務員が対象
*3:65歳未満の配偶者がいる場合
*4:最低保証額(58万円)
かりに、子供1人の30代夫が(自営業)が障害等級1級に該当すると障害基礎年金の年間120万円に対し、会社員の場合は厚生年金も上乗せになり約200万円となる。
厚生年金に加入していると、会社も負担してくれていることから手厚さに差が出てきます。
厚生年金の場合はさらに3級まであり、対象にならなくても障害手当金を受給できます。
万が一に入る生命保険ですが、検討するさいに決して無視できない額です。
30代が医療保険に入る前の社会保険の保障まとめ
これまでのことを整理していきましょう。
- ケガや病気のさいの医療保険
- 万が一の死亡保険
- 老後の貯蓄に備える
老後なんてまだ早いと思うかもしれませんが、確実に訪れるものなのでしっかり備える事をオススメします。
ケガや病気の医療保険
ケガは年齢関係なく起こりますが、病気は若いうちは可能性として低いことから手厚くしすぎる必要もないと思います。
- 傷病手当金で給料の2/3が保障
- 高額療養費で自己負担8万円程度
- 入院時の食事代ベッド代を考える
- 給料の保障部分は1/3分を考える
- 貯蓄に不安な時期は多少手厚く
万が一の死亡保険
なにより考えたくないものですが、残された家族の為には必ず考えとかなければならないものです。
- 国民年金で100万円程度は貰える
- 厚生年金加入者はさらに上乗せ
- 共働きなら妻の収入を考慮する*
- 若いうちは子供の学費も考慮
*:遺族年金は夫はあまり期待しない
老後の貯蓄に備える
30代から始める事を、強くオススメします。
そんな余裕がないと言わず、数千円から始められるので少額でも始めましょう。
- 30代から少額でも始める
- NISAやiDeCoを活用
https://syuntaroo911.com/ideko-30
今はネットで簡単に自分にあったカスタマイズが出来ますが、色々な商品がありすぎてよくわからなかったりします。
これらの社会保険の最小限の保険を理解したうえで、生命保険のプロに相談してみましょう。